2018年09月30日
岩と雪の殿堂剱岳3

楽しかった剱岳に別れを告げて、立山への縦走に入る。
昨日のミスとは、通常僕はトレッキングポールでバランスを取りながら歩くが、今回の剱岳ではそれを置いてきてしまった。
おまけにアルコールが廻った状態で何故か岩場へ行って、バランスを崩し、左の脛に岩を当てることになってしまった。
単独行では考えられないミス。仲間に会って、若干なりとも気が緩んだか?
それに加えて、70L以上のザックをパンパンにして登っている人には一人も会わなかった。どうなることやら。

今回の目的は剱岳だけでなく、立山三山も入る。目指すは、行けるようなら龍王岳だ。

直登コースで高度を稼ぐ。キャンプ場が遥か下の方になってゆく。

ふと見てみると、白馬岳・杓子岳・白馬槍と去年堪能した白馬三山がくっきりと。
去年は白馬から劔を眺めて、今年は劔から白馬を眺めて。最高のコースだ。

別山までの急登はキツい。と言うのも、昨日から炭水化物を取っていない。腹が減った。

別山山頂。

雄山の方を眺めてみる。そこそこ険しそうに見えるけど、距離はそこまででもないか?

時間がないというのに、北峰?に行ってみる。近くは鹿島槍~五竜~唐松~不帰の険~白馬三山~と。

遠くは槍、そして富士山と。

そして劔。最高の展望台だ。

劔と後立山連峰。

そして左の方には富山湾と、黒く延びる能登半島が見える。

食事を取り、そのまま真砂岳を目指す。立山三山には含まれないが、どうせなので。

真砂岳からの後立山連峰。ここも眺めが良い。

雄山に行くまでにカール?と氷河の跡?が見える。

この稜線。最高だ。

ついでに富士の折立にも登ってみる。岩よじ登りはやはり楽しい。

富士の折立からは黒部湖が見えるようだ。
大汝休憩所で贅沢に昼食。山の上で豚肉が食べられるとは。ありがたい。

この食事のおかげで体が軽い。

すぐそこに見えている雄山まではあっという間だ。

時間がないけど、せっかくだから参拝していく。

ここで祈祷を受けていると、その言葉を噛み締めているうちに、何故か涙が溢れてきた。
年を取ると涙腺が弱くなり、困る。

後から知ったのだけど、この雄山と先ほど登った大汝山と富士ノ折立の3つを総称して、立山と呼んでいるらしい。

信仰の山であることを感じさせる。山の上にあるのが、何か神秘的だ。

一気に駆け下ろうとしたけど、ここは生憎のザレ場。滑ってバランスを崩さないよう慎重に降りてゆく。

ここで苦渋の選択を強いられることになる。
時間を見ると、このまま室堂へ降りれば最終バスに間に合う。明日八方池に行けなくもないのだ。
だけど、浄土山へ行けば立山三山を廻れたことになる。
時間的に行けなくはないけど、その場合は雷鳥沢でもう1泊となる。
これにはまいった。けど、浄土山へ行っても、おそらく龍王岳までは時間切れとなるだろう。
屈辱の撤退を選ぶこととした。「待ってろよ、龍王岳、獅子岳。来年リベンジに来る」

また来年の楽しみができたようだ。
Posted by 774RR at 23:39│Comments(0)
│北アルプス